三弥井選書・三弥井民俗選書

三弥井選書
昔話研究入門 藝能、能藝 狂言論考 観阿弥の藝流
梁塵秘抄の風俗と文芸 新北朝の人と文学 人間芥川龍之介 中世語り物文芸
室生犀星論 日本霊異記の世界 中世小説の世界 坂口安吾研究講座T巻〈戦中編〉
伝承文学の視界 坂口安吾研究講座U巻〈戦後編〉 日本霊異記 ―土着と外来― 坂口安吾研究講座V巻〈総合編〉
古代国家の文学 軍記物論考 日本文学の原風景 若狭猿楽の研究
平家物語と語り 日本霊異記と唱導 神話の中世 評伝 室生犀星
伝記考証若き日の正宗白鳥 平家物語 創造と享受 中世武士団の自己認識 国語教育の創造
しげる言の葉
三弥井民俗選書
掃除の民俗 盲僧の伝承 人生の習俗 ことばの民俗
歳時と信仰の民俗 東京の民間信仰 粟と稗の食文化 道祖神と地蔵
南島説話の伝承 すい・つう・いき 色町俗謡抄 江戸東京の庶民信仰
江戸隅田川界隈 昔話の源流 呪歌と説話 海原の平家伝承
くらしの中の伝承 ザシキワラシの見えるとき 中国の伝承曼荼羅 江戸東京の年中行事
琉球神話と古代ヤマト文学 歌碑が語る西行 遠野の民話と語り部 民俗信仰の神々
東北の地獄絵 憑霊の民俗 東北の田村語り 漂泊する神と人
昔話と呪歌 日本神話と風土記の時空 江戸の高僧伝説 疫神と福神
柳田国男が見た菅江真澄 伝承怪異譚 民俗伝承の現在 魚を狩る民俗
沖縄の伝承遺産を拓く 十方庵の遊歴と民俗 まじないの文化誌 人生のハレとケ
描かれる地獄 語られる地獄 北陸の民俗伝承 災厄と信仰 西行と伊勢の白大夫
鮭の神・立烏帽子・歌比丘尼      

●価格はすべて本体価格を表示していますので、別途消費税が加算されます。
●重版などによって価格を予告なく変更する場合があります。ご了承ください。

三弥井選書
1 昔話研究入門

日本口承文芸協会編
品切

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【主要内容】じいとばばとの話(稲田浩二)/動物昔話鳥獣草木譚(福田晃)/笑話(大島建彦)/沖縄の昔話(岩瀬博)/浦島説話の原郷に関する一仮説(君島久子)/西欧の昔話(飯豊道男)/南欧の昔話(三原幸久)日本神話と昔話(松前健)/昔話と民俗(五来重)/昔話と歌謡(友久武文)/民間文芸研究の課題(大島建彦)
2 藝能、能藝

徳江元正著
1700円

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孤独な魂の遍歴を旅の空で今に送り迎えている真摯な学究が、はじめて放つ小論文集!そのほとんどは、ここ十数年間のうちに、需めに応じて書かれたものであるが、著者のおおよその中世芸能史観に対する抱負は見てとれよう。愛するものはこの道一本という著者がたぐい稀な好奇の眼に支えられつつ、ある時は芸の世界に耽溺し、またある時はこれを突き放そうとして悩みくるしんできた。これぞこの二十世紀の〈物狂ひ〉の書!
3 狂言論考

田口和夫著
品切

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中世の狂言についての研究は最近飛躍的に進展しつつあるが、その潮流をなすひとつが本書所収論文である。天正本以降各流の古写台本を詳細に比較検討して狂言各曲の原型を推定し、これを中世説話のひろがりの中にすえて検証することによって狂言形成の意味をさぐり現代にいたるまでの変遷・流動の様相を考究した。これによってはじめて狂言史の重要な基礎が解明され狂言とは何かをしる為の手がかりが提示されたと考える。
4 観阿弥の藝流

北川忠彦著
2718円
ISBN4-8382-8004-1

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室町期の能を在来の世阿弥からの観点からではなく、観阿弥・宮増・小次郎・弥次郎といったいわば大衆路線から捉えようとし、それこそが能の本流であり、又そのことによって中世文学の非幽玄性≠ニもいうべきものの輪郭を浮かび上らせようとする。本書は、その非幽玄性の立場から多年能を考えてきた著者が、これまでに執筆した諸論稿の集成であり、藝能というジャンルのみならず、中性文学一般にかかわる興味深い論文集である。
5 梁塵秘抄の風俗と文芸

渡邊昭五著
1942円
ISBN4-8382-8005-X

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後白河院撰の『梁塵秘抄』は、平安末期から武家社会の中世への変革期の世情を反映した当時流行の歌謡集である。著者は花鳥風月の和歌に対し、歌謡の中に息づく人間の「生」に対しての、汗くさい憔悴や物思いに共鳴し、変革期の社会、そこで培養された風俗と文芸を『梁塵秘抄』の世界から浮き彫りにする。
6 新北朝の人と文学

伊藤 敬著
2000円
ISBN4-8382-8010-6

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中世、その文学とは何かを求めようとする試みは盛んであるが、時と心との限定において、網の目はあらくまたこまかに過ぎて、道はまだ遠い。本書は、南北朝期、とくに二条良基をとりあげてその周辺を探り、従来の文芸伝統と足利将軍登場との背景の中で、何が存続し・失われ・創造されたかを解明し、旧と新との相剋の中での、和歌・連歌・能と狂言、その他の散文を具体的に検討することで、中世の変革期を考える。
7 人間芥川龍之介

森本 修著
1200円
ISBN4-8382-8007-6

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新たに発表された事実を採り入れて、なお多くの「謎」を含んだ、芥川龍之介の特に人間関係について論じる。芥川研究家として既に定評のある著者の、待望久しい論文集。
【主要内容】評伝・芥川龍之介/芥川龍之介における「家」/芥川龍之介をめぐる女性/書簡からみた芥川龍之介の交友/芥川龍之介の別名/芥川龍之介伝の謎

8 中世語り物文芸

福田 晃著
2524円
ISBN4-8382-8008-4

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中世語り物の源流を、天武帝の殯宮のあそびにまで遡り、その展開を著者独特の民俗学的視点と方法によって考察する。単なる文献実証の方法を超えて、その精神風土に鋭く迫る。
【主要内容】中世語り物文芸論/世継の伝統/『曾我物語』の巫祝性/『義経記』の構造/幸若舞曲の性格/「小栗」語りの発生/『赤城山御本地』の系譜/軍記・語り物ノート/謡曲ノート
9 室生犀星論

船登芳雄著
1800円
ISBN4-8382-8009-2

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ふるさとは遠きにありて思ふもの/そして悲しくうたふもの/よしや/うらぶれて異土の乞食となるとても/帰るところにあるまじや(「小景異情」)犀星はひとりの人間として文学者として、出生の悲劇をいかにのりこえたか。家系・小学校時代の記録等新資料を発掘し、出生の相克を視座に、その文学的生涯を解剖する待望の犀星論集。
10 日本霊異記の世界

日本霊異記研究会編
2524円
ISBN4-8382-8006-8

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【主要内容】仏教土着期の文学『日本霊異記』(黒沢幸三)/日本霊異記訓詁補綴(中田祝夫)/日本霊異記訓釈三題(森重敏)/日本霊異記下巻第十九縁考(守屋俊彦)/日本霊異記における暝界説話(丸山顕徳)/石川の沙弥と春米寺(宮本正章)/蟹満寺説話と南山城(中里隆憲)/『方広経』霊験譚の考察(寺川真知夫)/『日本霊異記』の狐伝承(今井昌子)/日本霊異記にみる骨肉の倫理(原田敦子)/『日本霊異記』歌謡の表現(宮岡薫)/薬師寺をめぐる景戒の動向(黒沢幸三)/今昔物語集の漢語語彙(浅野敏彦)/研究文献目録
11 中世小説の世界

西沢正二著
1700円
ISBN4-8382-8011-4

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短編小説的構想によって、異色の世界を構築し、近世小説への可能性を内在させた四編(秋夜長物語・あきみち・三人法師・おようの尼)の物語草子を取りあげ、さまざまな視点からのアプローチを展開する。巻末に資料二篇、天理図書館蔵『荒五郎発心記』翻刻・国会図書館蔵『あきみち』影印を附す。
12 坂口安吾研究講座T巻〈戦中編〉

久保田芳太郎・矢島道弘編
1400円
ISBN4-8382-8012-2

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〈不可解な巨大な石〉といわれる坂口安吾。本講座は、その巨大な石に対してあらゆる方面から分析を試みたものである。
【主要内容】坂口安吾論/坂口安吾・想念の系譜/「木枯の酒倉から」/「風博士」論/「長島の死に就て」/「海の霧」論/「吹雪物語」/「文学のふるさと」/「日本文化私論」私見/「閑山」論/「二流の人」/坂口安吾の夢と現実/坂口安吾と「家」の問題/坂口安吾と翻訳/牧野信一/矢田津世子/坂口安吾回想抄/主要作品 同時代評・作品論
13 伝承文学の視界

福田晃・渡邊昭五編
2200円
ISBN4-8382-8013-0

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集団のなかにおいて自然的に発生し伝承し来たった文学の究明とそれに留まらずひろく文学における伝承性を究明しようとする。【主要内容】シュンナメジョと花ビラ/囃し田歌謡の形成(上)/「閑吟集」たたら歌/幸若舞曲の和歌(その二)/上山宗元本「伏見常盤」/「和田酒盛」譚の構成と展開/近世における小町物の受容/「増賀上人行業記」の研究/神道集「那波八郎大明神」の一在地資料/神道集「児持山縁起」の成立/「玉藻前」考/絵解きの性格と分類
14 坂口安吾研究講座U巻〈戦後編〉

久保田芳太郎・矢島道弘編
1800円
ISBN4-8382-8014-9

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戦後から遺作まで、安吾文学を様々な視点から論及した。【主要内容】坂口安吾/坂口安吾・修羅の相貌/「堕落論」/「白痴」評釈/「デカダン文学論」/「オモチャ箱」論/「青鬼の褌を洗う女」考/桜の森の満開の下/「安吾巷談」の繁昌記的性格/「我が人生観」/「安吾新日本地理」考/「夜長姫と耳男」曼荼羅/「砂をかむ」ノート/青い絨毯/安吾と世相/安吾の合理性/坂口安吾の歴史観/太宰・織田〜無頼派の作家/坂口三千代/坂口安吾・回想抄(戦後)/主要作品・同時代評
15 日本霊異記 ―土着と外来―

黒沢幸三編
1800円
ISBN4-8382-8015-7

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日本霊異記研究会による第二論集。【主要内容】景戒と外教(寺川真知夫)/稲春女考(鬼頭清明)/古代少童譚の展開(黒沢幸三)/役小角説話の形成(丸山顕徳)/石を産んだ話(原田敦子)/説教話としての資質(長野一雄)/井手の下帯説話(中里隆憲)/天狗説話考(小関真理子)
16 坂口安吾研究講座
V巻〈総合編〉

久保田芳太郎・矢島道弘編
1900円
ISBN4-8382-8016-5

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坂口安吾論を中心に、安吾文学を総括。講座完結巻。参考文献目録・年譜を付す。
【主要内容】文学といふ「奇蹟」/坂口安吾論/無頼文学への拒絶と憧憬/坂口安吾論/貧民窟と舞踏会/坂口安吾の文明批評/坂口安吾における道化について/主要参考文献目録/年譜/あとがき
17 古代国家の文学―日本霊異記とその周辺

多田一臣著
2600円
ISBN4-8382-8017-3

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古代国家の陰の表情を読む。【主要内容】T『日本霊異記』の世界/一、『日本霊異記』概説/二、『日本霊異記』撰者景戒について/三、『日本霊異記』の撰述と景戒/四、自土意識をめぐって/五、『日本霊異記』と〈表相〉/六、『日本霊異記』の世界像/七、『日本霊異記』の表現空間/U日本霊異記の周辺/一、わざうた/二、氏族伝承の変貌/三、大津皇子物語をめぐって/四、二つの転生譚/V古代国家の文学/一、天津罪・国津罪と「大祓詞」/二、〈罪〉〈けがれ〉と「大祓詞」/他
18 軍記物論考

北川忠彦著
2524円
ISBN4-8382-8018-1

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軍記物の本質を読み取る!
【主要内容】序論 軍記物の流れ/第一部 平家物語の人物像・他/第二部 平治物語とその後日談・他/第三部 軍記物雑考・他/付録 瀬戸内の平家物語
19 日本文学の原風景

福田 晃編
2900円
ISBN4-8382-8019-X

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【主要内容】総論/日本文学の原風景 上代・中古文学編 紅の玉裳裾引き行くは誰が妻/『日本霊異記』収載の六斎日説話/平安文学と火事/柏木の生き方/飛鳥井女君の絵日記/『今昔物語集』震旦部の年代分布 中世・近世論 名望を求める人々/良経「天の戸を」歌と天岩戸神話/真名本『曽我物語』出典研究序説/『はにふの物語』論/狂歌咄西行論/幽霊女房譚と近世怪異小説/奥浄瑠璃「森館軍記」の伝承 口承文学編 生産叙事歌の伝統/近江湖東の竜蛇伝説/昔話の保存部分と自由部分に関する一考察/南島の流れ島伝承/八俣大蛇型説話の原風景/竹富島の「あう爺狂言」
20 若狭猿楽の研究

須田悦生著
3592円
ISBN4-8382-8021-1

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【主要内容】一序論 二猿楽座の草創と発展/1気山座の成立と三方地方/2大和猿楽との交流/3気山座の衰退と守護武田氏/4若狭猿楽四座の出現と倉座/5猿楽座と曲舞座 三猿楽座の定着と安定 1酒井氏の小浜入部と大和猿楽系諸流/2若狭猿楽倉座への収束/3倉座大夫家の変遷/4他国への演能/5神事能と能禄/四猿楽座の転換と退転 1鷺流狂言の流入/2小浜藩の財政と芸能扶持/3倉座大夫の出国と座の行方 五若狭猿楽の現在 1民俗芸能「倉座の一人翁」/2倉座の組織と運営/3演能の場所と能舞台/4能面の所在/5今後の倉座の能 資料編 1鷺流狂言翻刻(24曲)/2鷺流間狂言翻刻(10曲)
21 平家物語と語り

村上 學編
2718円
ISBN4-8382-8024-6

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軍記物語りの代表作品である平家物語は、また語り物文芸の代表的作品でもある。本書では、研究史を振り返りながら今日的視点に立つ新たな議論の出発を構築すべく多角的に「平家物語と語り」について論究する。国文学研究資料館蔵平家物語関係の和古書・マイクロ資料を、専門的観点から整理した。
22 日本霊異記と唱導

中村 史著
2718円
ISBN4-8382-8030-0

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【内容目次】序/第一編 『日本霊異記』研究史─説話として・説話集として─/第二編 『日本霊異記』説話の研究/第一章『日本霊異記』薬師説話と法会導/第二章『日本霊異記』観音説話と法会唱導/第三章『日本霊異記』釈迦説話と法会唱導/第四章『日本霊異記』法華経説話と法会唱導/第五章『日本霊異記』不孝説話と法会唱導/第六章『日本霊異記』破戒説話と法会唱導/第三編 説話集『日本霊異記』の研究/第一章『日本霊異記』の唱導的性格とその編纂/第二章『日本霊異記』下巻三十八縁における景戒の観音悔過体験
23 神話の中世

福田 晃著
2500円
ISBN4-8382-9035-7

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文学の発生と成立を探究しつづけた著者四十有余年の蓄積によって明らかにされる中世唱導文芸。史実反映論のもとに、史料とフィールドワークを独自の方法で検証し、論究を極め、更なる研究の土台を構築する書。
24 評伝 室生犀星

船登芳雄著
2500円
ISBN4-8382-9037-3

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詩に小説に、多彩な業績を残した犀星五十年の文学活動は、その不遇な出生と生い立ちを抜きにしては語れない。発掘した各種資料から、確定できないままの生母論争に一石を投じる一方、知られざる無名時代の活動と交流の軌跡を鮮明にする。すでに『室生犀星論』を刊行している著者が多年の研究成果を書き下ろした初の本格評伝である。
25 伝記考証
若き日の正宗白鳥 岡山編

磯 佳和著
3800円
ISBN4-8382-9044-6

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正宗白鳥は、文学辞典の説明や近代文学史の記述では、所謂「自然主義の作家」とまとめられる。しかし、明治・大正・昭和の三代を現役で活動しつづけた存在は、辞典の限られた言葉だけではそう簡単にはまとめられないし、こぼれてしまう多くのエピソードもあろう。文章だけでなく、伝記的な周辺材料も多く用意し、考証しつつ、若き日の正宗白鳥の生きた時代を再現する。
26 平家物語 創造と享受

榊原千鶴著
2800円
ISBN4-8382-9045-4

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『平家物語』という一古典の有する解釈の可能性を諸本創造と享受という視座から論じ、『平家物語』を希求した社会の諸相をも探究する。
【目次】第一章『平家物語』の作品世界 覚一本『平家物語』における安徳天皇の脈絡/『源平盛衰記』の一視点/『源平盛衰記』の一性格/『源平盛衰記』にみる観音信仰のはたらき/『源平盛衰記』と頼朝 第二章 享受の諸相 江戸幕府草創期の『源平盛衰記』/源平遺芳と林羅山/牢人神戸良政の著述活動/よみものとしての『源平盛衰記』/落人伝説と『平家物語』/安徳天皇異聞管見/安徳天皇異聞
27 中世武士団の自己認識

入間田宣夫著
2800円
ISBN4-8382-9046-2

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アジアと日本、都市と農村、文明と未開、それぞれの交流・対話によって、形成された中世武士団の意識のありようを自己認識に焦点をあて解明する。
【主要目次】一章平泉藤原氏の自己認識/二章平泉「柳の御所」の発掘と文献史学/三章中尊寺金色堂の視線/四章中世奥南の正統意識/五章鎌倉幕府はいつ、いかにして成立したか/六章鎌倉武士団における故実の伝承/七章もうひとつの御恩と奉公/八章撫民・公平と在地社会/九章中世奥北の自己認識/十章日本将軍と朝日将軍/十一章津軽安東の系譜と第六天魔王伝説
28 国語教育の創造

藤原与一・岡利道
1800円
ISBN4-8382-9054-3

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新世紀の国語人の育成をめざし表現の原理・解釈の原理・文法教育大系という三本の柱を建てる。国語の発展を願う人に、国語教育に携る人に、また国語科教育法を学ぶ人におくる。
【目次】第一章表現の原理/第二章解釈の原理/□「表現と理解」に関する別章/第三章文法教育大系/結章国語教育としての文法教育
29 しげる言の葉

小林幸夫著
2900円
ISBN4-8382-8031-9

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連歌や俳諧が遊びごころを培い、遊びごころが言葉をしげらせる。「言の葉」をめぐる遊びごころを求めて、時代は中世から近世へ、対象は長谷寺観音霊験譚から子ども絵本や西鶴まで、そこへと誘う説話の魅力に迫る。
第T章 連歌の遊びと説話 長谷寺観音の両足/連歌と馬頭夫人譚/燈台鬼 第U章 寄合の遊びと説話 鼓の秀句/宗祇の髭/伽と茶の湯 第V章 昔話の遊びと説話 龍宮童子と天人女房/昔話と子ども絵本/願人坊の話芸 第W章 西鶴説話の遊び心  『好色一代男』と〈はなし〉の方法/夕霧の玉章説話/長谷寺観音の古帳 むすび 言葉の玉の緒
三弥井民俗選書
掃除の民俗

大島建彦・御巫理花編
品切
ISBN4-8382-9008-X

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全国四十七人の民俗学の研究者に、それぞれの都道府県ごとの、新しい資料の提供をお願いし、掃除の方法・材質別の掃除法の違い・掃除に関する知恵・掃除道具・催事にまつわる掃除・地域における掃除の特性・掃除にまつわる俗信の各項目にわたって、「掃除の民俗」の資料を集めたものである。
盲僧の伝承 ─九州地方の琵琶法師─

成田 守著
品切
ISBN4-8382-9010-1

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九州地方における盲僧・琵琶法師についての宗教と文芸とのかかわりを考えてみようとしたものである。
【主要目次】第一部 盲僧の世界/第二部 盲僧の伝承/第三部 盲僧と文芸/第四部 盲僧資料

人生の習俗

潮地悦三郎著
品切
ISBN4-8382-9011-X

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首都近郊都市を長期にわたり調査。産育・教育・婚姻・葬送習俗等、古来伝わる人生習俗の貴重な記録。日本人の生き方を探ろうとするためには大事な手がかりを与えてくれる。
ことばの民俗

大島建彦著
品切
ISBN4-8382-9012-8

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長年にわたる各地の民俗調査を通じて、ことわざ・ことば遊び・あいさつ・やまとことば・あだ名・世間話・笑話・昔話など、さまざまなことばの民俗の実態に迫り、いくつかの新しい問題点の提起を試みる。
歳時と信仰の民俗

都丸十九一著
品切

ISBN4-8382-9017-9

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長年にわたる群馬県内各地の民俗調査を通じて暖めてきたテーマを、豊富な資料によって論証する。
東京の民間信仰

長沢利明著
品切
ISBN4-8382-9021-7

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東京を中心とした地域にみられるさまざまの民間信仰を、一般にあまり知られていない小さな神々や祠堂、そこにこめられた伝説や人々のよせる信仰の実態などを手がかりにして探ってみたのが本書である。
粟と稗の食文化

増田昭子著
品切
ISBN4-8382-9024-1

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粟・稗などの雑穀や麦類は、庶民の主食であった。今も正月の鏡餅や贈答に粟・稗の餅を用いる地方がある。農耕儀礼にひそむ雑穀文化の痕跡を東日本を中心とする事例を通して抽出し、民俗文化の基層部を初めて照射する。

道祖神と地蔵

大島建彦著
品切
ISBN4-8382-8023-8

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サエノカミや道祖神との習合をとげることによっていわゆるサイノカワラの観念をもつちかってきた、この世とあの世の境に立つという地蔵が、シャマニズムとかかわり石占の俗信をもともなっている事例とともにその信仰を説く。
南島説話の伝承

福田 晃・岩瀬 博・山下欣一・小川学夫編
2500円
ISBN4-8382-9041-1

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神話・伝説・昔話の混沌たる伝承世界、言うなれば、日本の古代が息づく南島説話の研究は、その文化の究明にとどまるものではなく、日本の古代を明らめることである。本書では文化人類学、歴史・民俗学、国文学など、学際的研究の成果の一つを示す。
すい・つう・いき

中尾達郎著
1747円
ISBN4-8382-9007-1

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昭和四十六年、故池田弥三郎氏から著者が課題を示唆されてから十三年。江戸時代文芸の膨大な資料と取り組み、粋・通・意気の実相を証した労作。『好色一代男』『好色一代女』『浮世風呂』などから多くの例証をひもとき、粋・通・意気を通して、江戸の美意識に迫る。
色町俗謡抄 ─浅草・吉原・隅田川─

中尾達郎著
1845円
ISBN4-8382-9019-5

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江戸庶民にとって享楽と憧憬の場であった吉原遊里。本書では色町の妓たちに焦点をあわせて、その生態に迫るとともに、今もなお下町情緒が色濃く残る浅草、隅田川周辺の風土・風習を探り、江戸時代文芸の根底をなすものは何かを極める。
江戸東京の庶民信仰

長沢利明著

2800円

ISBN4-8382-9032-2

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かつての江戸、そして現在の東京に息づく庶民信仰・民間信仰の具体的な実情を民俗学の視点から探究し、過去から現在に至るまでの民間信仰史の流れを諸事例とともに提示する。
江戸隅田川界隈

中尾達郎著
2800円
ISBN4-8382-9033-0

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江戸庶民にとって万事の根本であり、こよなく愛された隅田川、江戸はやり唄の調べとともに隅田川界隈の風俗・文芸の所々を探訪する。
昔話の源流

稲田浩二著
品切
ISBN4-8382-9034-9

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著者三十年におよぶ沖縄から北海道アイヌへ、苗族からイヌイット族へと広がって行くスリリングでさえある昔話の源流探索の旅の基底は、人間そのものの根源を問うことにあった。読み物としてもとおもしろく、謎解きに満ちた論考十二編を収める。
呪歌と説話

花部英雄著
2800円
ISBN4-8382-9039-X

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記紀の時代から文学を主導し物語や説話の導入となってきた歌が、庶民生活の中で呪歌として変容し、独立して、どのような役割を担ってきたかを論究する。
海原の平家伝承

高橋一郎著
2800円
ISBN4-8382-9040-3

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大和と琉球という異なる文化の重層する奄美大島に語り継がれた平家伝説。その背後に存在する境界のフォークロアを探究する。
くらしの中の伝承

井田安雄編
3200円
ISBN4-8382-9042-X

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群馬を広く調査した具体的な習俗を通して、世の中の大きな変化を民俗の中に求めた、くらしとことばの資料集。
ザシキワラシの見えるとき

川島秀一著
2800円
ISBN4-8382-9047-0

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東北地方のシャーマニズムと口承文芸との関わりについて究明。東北の基層文化を、シャーマンの語りと文字資料・多数の写真と共に伝える。
中国の伝承曼荼羅

百田弥栄子著
品切
ISBN4-8382-9050-0

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神話伝承の世界は鍜冶神たる〈オンドリ雷神〉を核に、動物・植物・陰陽・風水・方位など、あらゆる民俗事象に彩られた立体曼荼羅の世界である。
江戸東京の年中行事

長沢利明著
3200円
ISBN4-8382-9051-9

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東京の年中行事を各月ごとにならべ、その時代背景や意味・由来などの論考。江戸時代よりつづく古い伝統から比較的新しい時代に始められた行事まであまり知られていないものに焦点を当てることで、むしろ東京の特徴的な年中行事を知ることが出来る。
琉球神話と古代ヤマト文学

永藤 靖著
2800円
ISBN4-8382-9052-7

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琉球の祭、神話・説話から記紀神話・『風土記』『万葉集』等に視線を向け、古代ヤマト文学が歴史の中で亡失したものを見出し、古代文学の本質を明らかにする。
歌碑が語る西行

岡田 隆著
2800円
ISBN4-8382-9053-5

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本書は著者が自らの足で収集した一四〇余基の西行歌碑の集成を初めて試み、歌碑というオブジェを通して語られる西行その人との一期一会の集成でもある。単なる探訪記にとどまらず、碑文の翻刻に正確を期し、西行伝承の出展関係を見極める資料としても極めて意味ある一書である。
遠野の民話と語り部

石井正己著
2300円
ISBN4-8382-9056-X

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柳田国男の『遠野物語』によって発見され、佐々木喜善の昔話集によって知られるようになった遠野。今日に至るまでの歴史を追いながら、「民話のふるさと」として再生する研究と観光の町のシステムを考える。
民俗信仰の神々

大島建彦著
2800円
ISBN4-8382-9058-6

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日本人は生まれてから死ぬまでの生活の中の様々な場面で活動の拠り所として、また戒めとして信仰を深めてきた。その信仰の対象として生み出され、伝承されてきた神々の原像を探る。
東北の地獄絵

錦仁著
2800円
ISBN4-8382-9059-4

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かつて人々に生と死の想念を生んだ『地獄極楽図』が、生活の中でどのように生きていたのか、その役割と機能について各地の絵を調査し多数の写真・新出資料とともに考察する。
憑霊の民俗

川島秀一著
2800円
ISBN4-8382-9060-8

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漁師たち、あるいは巫女や六部など宗教的職能者、宗教的な力能を発揮する旅の芸能者たちも含め、民俗社会の豊かな精神世界や信仰を担った彼らの存在を浮き彫りにする。
東北の田村語り

阿部幹男著
2800円
ISBN4-8382-9063-2

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壮大な中世神話─英雄田村将軍と妖艶な神女との浪漫譚─
在地伝承や全国の寺社縁起および能・幸若舞曲・お伽草子との関係を明らかにし、盲僧によって語られ、東北地方の人々にこよなく愛された奥浄瑠璃『田村三代記』の魅力と理由を解明する。
漂泊する神と人

花部英雄著
2800円
ISBN4-8382-9064-0

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本書は、民間に伝承される説話の中から漂泊、流離、流浪する神や人、山人たちの話を取りあげ論じている。いわゆるアウトサイダーたちの孤独で悲劇的な運命の物語である。それをかれらの立場に寄り添うように解説した。定住社会の飽和によって生みだされる漂泊民を、時代や民俗、暮らしなどの背景から探り、その苦悩や屈託を読み解いたものである。漂泊者の苦渋の胸の内は、定住者の心をして反省せしめると同時に、いちるの同情・憧憬の念を抱かせるものがある。それが今日までの伝承の原動力ともなってきたといっても過言ではないだろう。本書は、漂泊者の悲哀を伝承や文字資料をたんねんに読み解くことから追求したものである。
昔話と呪歌

花部英雄著
2800円
ISBN4-8382-9067-5


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子どもの肝臓を薬にする「孫の生き肝」米盗みの冤罪の悲劇「赤米の悲劇」など、人間の生々しく生きる姿を語る昔話の背後に見え隠れする暗い深層心理と「伝承の言葉」の意味を考察。また人麻呂の懐妊の呪歌(呪文)を手がかりに古今伝授と俗信との関係解明を試みる。さらには日本の昔話の伝承者と研究史を概説。

日本神話と風土記の時空

永藤靖 著
2800円
ISBN4-8382-9072-1

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古代人の生活感情や世界観を地方の神話を記した『風土記』と、体制側が編纂した神話である『古事記』・『日本書紀』との詳細な比較神話研究によって浮き彫りにする。特に『風土記』の出雲、播磨、常陸の各地域の神話を、「玉造り」「黄泉(死後の世界)」「神名火(山を神の身体とする思想)」「鉄」「酒造り」「松」「井泉」をキーワードに考察。また、琉球論も収載し、日本の古代の文学・文化および沖縄の文化を知る本。

江戸の高僧伝説

堤邦彦 著
2800円
ISBN8382-4-8382-9073-4

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本書は、江戸時代に死霊や鬼、大蛇を成仏させたと伝える高僧(位の高いお坊さん)にまつわる伝説を通して、その死生観を考察したもの。具体的には、寺院の由来や宗派の教えを広めるために作られた縁起、それを分かりやすく人々に語った僧たちの語った高僧伝説を、江戸の文芸にも目配りをしながらその成立と展開を明らかにした力作。
疫神と福神

大島建彦 著
2800円
ISBN8382-4-8382-9074-1

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本書は、災厄や疫病をもたらす厄病神をさけるための日本に伝わる民俗信仰と、七福神をはじめとした幸福をもたらす福神について、著者の長年にわたる民俗調査をもとに考察した本。疫神除けの祭祀や食物、疫神退散の呪符や「疱瘡神の詫び証文」など疫神除けの民俗信仰を具体的に解説。福神である七福神、大黒、恵比寿、弁天や、飲食店等の商店に繁盛をもたらす仙台四郎などについて、そのルーツや信仰の背景を知ることのできる格好の一冊。
柳田国男が見た菅江真澄

石井正己 著
2800円
ISBN8382-4-8382-9079-6

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本書は、柳田国男研究の最前線を走る石井正己による、柳田国男の菅江真澄研究について論じたもの。菅江真澄は江戸後期、東北、北海道を旅しながら各地の生活文化を旅日記等に書き記した紀行家で、柳田国男により「日本民俗学の開祖」と讃えられた人物。『遠野物語』『山島民譚集』『雪国の春』『菅江真澄』等における柳田国男の菅江真澄に関係する記事を丹念に読み解き、そこから菅江真澄の実像に迫った柳田、真澄の著作の復刻本や活字本を出版、紹介した柳田など、日本民俗学の誕生前夜における柳田国男を知るための一冊。

伝承怪異譚

田中瑩一 著
2800円
ISBN8382-4-8382-9080-2

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島根県、出雲・石見・隠岐地域に語り継がれる6000話の民話の中から、語り部の実体験や伝聞として語られた話、妖怪の仕業として地域に伝承された話、神様が戒めや教えのためにもたらした現象についての話など、日常の常識では理解できないような怪異話を選び、主題ごとに紹介する。怪異譚の紹介と共に、話しの場の状況や伝承背景、他地域での怪異譚との違い、文献に見る類話との関係などについての解説を添え、怪異譚のありようを全体像を浮かび上がらせる。

民俗伝承の現在

大島建彦 著
2800円
ISBN8382-4-8382-9083-3

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前著『疫神と福神』に続いて、咳止めの神、榎稲荷、子安地蔵、浜の観音など、現在も民衆の間で、根強く信仰されている民俗信仰について書かれた本。豊富なフィールドワーク体験をもつ著者が、それぞれの祭りへの調査を通して、信仰の変遷や、民俗信仰を担う人々の姿を詳細に解説。

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