書名 | 漂泊する神と人 | |
シリーズ名 | 三弥井民俗選書 | |
著者 | 花部英雄 | |
本体価格 | 2800円 | |
ISBN4-8382- | 9064-0 | |
発行年月 | 平成16年1月 | |
判形・製本 | 四六判・上製 | |
在庫情報 | 有 | |
本書は、民間に伝承される説話の中から漂泊、流離、流浪する神や人、山人たちの話を取りあげ論じている。いわゆるアウトサイダーたちの孤独で悲劇的な運命の物語である。それをかれらの立場に寄り添うように解説した。定住社会の飽和によって生みだされる漂泊民を、時代や民俗、暮らしなどの背景から探り、その苦悩や屈託を読み解いたものである。漂泊者の苦渋の胸の内は、定住者の心をして反省せしめると同時に、いちるの同情・憧憬の念を抱かせるものがある。それが今日までの伝承の原動力ともなってきたといっても過言ではないだろう。本書は、漂泊者の悲哀を伝承や文字資料をたんねんに読み解くことから追求したものである。 | ||
まえがき 口承と書承のコラボレーション ─口承文芸における「読む」「聞く」「書く」「話す」の位相─ T 歴史的民間説話 長慶天皇伝説と青森県/鮑が沈没を防いだ話/桑名屋徳蔵話と海運 U 伝承的民間説話 地蔵信仰と説話・伝説─「頬焼地蔵」の展開をめぐって─/西行伝説の担い手/西行と文人趣味─『遊歴雑記』「田畑村西行庵」を中心に─/青森県脇野沢村の義経伝説/「血の出る木」の象徴的意味 V 共時的民間説話 白神山地の山人T─農耕・狩猟を巡る話─/白神山地の山人U─森林伐採を巡る話─/白神山地の山人V─新田開発を巡る話─/山人論から山人研究へ W 俗信的民間説話 憑霊の語り─声と言葉を巡って─/憑霊の時空─江藤淳『妻と私』を巡って─/「なめとこ山の熊」と狩猟伝承 あとがき 初出一覧 索引 |
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