書名 中世物語資料と近世社会
シリーズ名
著者 伊藤慎吾
本体価格 8800円
ISBN978-4-8382- 3317-5
発行年月 平成29年2月
判形・製本 A5判・上製・526ページ
在庫情報

草子や絵巻がつくられた目的と理由を、社会史的、文化的次元でとらえ、物語文学の継承と社会性を追求する。

【目次】
序論 中世物語資料と近世社会
T 中世物語の再生産(一)

一 奉納縁起としての奈良絵本──久間八幡宮所蔵『八幡宮愚童記』をめぐって──

二 鍋島直之の縁起絵巻奉納──北名八幡神社所蔵『八幡宮縁起絵巻』の制作背景をめぐって── 

三 雅人と絵巻制作──国立国会図書館所蔵『平家物語絵巻』について──

U 中世物語の再生産(二)

一 公家と庄屋の交流──上時国家所蔵『曽我物語』について──

二 社家所蔵のお伽草子──南方熊楠書入の『文正草子』について──

三 真字本『玉藻の草紙』考

四 物語草子の浄瑠璃本化──『月日の本地』から『帰命日天之御本地』へ──

V 中世物語の再利用

一 『源平盛衰記』の改作(一)──『源平軍物語』について──

二 『源平盛衰記』の改作(二)──『頼朝軍物語』について──

三 神社資料の読み物化──『賀茂の本地』をめぐって──

四 高僧伝の読み物化──『弘法大師御本地』について──

W 資料編

一 久間八幡宮所蔵『八幡宮愚童記』付「久間八幡宮修造勧進帳」

二 北名八幡神社所蔵『八幡宮縁起絵巻』

三 真字本『玉藻の草紙』

四 『帰命日天之御本地』

五 東京国立博物館所蔵『頼朝軍物語』

補論 中世物語の文芸的変容

一 お伽草子における物尽し──歌謡との関係を通して──

二 物語史における脇役の変遷──乳母冷泉考──

むすびにかえて──近代前期における中世物語の公刊──

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