書名 中世衆庶の文芸文化
縁起・説話・物語の演変
著者 大島由紀夫
本体価格 9400円
ISBN978-4-8382- 3257-4
発行年月 平成26年1月
判形・製本 A5判・上製
在庫情報

『神道集』という中世の神話世界を、上野国など東国各地に伝えられる多様な縁起伝承から読み解き、中世神話につらなる在地の縁起伝承の近世における話の変遷や、その機能の変容を考察する。また『和泉式部縁起』など、古典や経典の注釈世界から生まれた説話が、その説話を唱導する場、唱導という行為によってさらに説話が生成、展開する様相(中世衆庶の文芸文化)を捉える試みの書。

【目 次】
緒 言
第一部 東国の縁起伝承世界
第一編 神道集と縁起伝承
神道集の伝承世界/神道集と東国/神道集と在地縁起 /上野国一宮縁起の成立と展開/八ケ権現縁起の在地展開/吾妻七社の連帯意識/満行権現の縁起伝承考/那波八郎大明神縁起の変奏
第二編 在地縁起伝承の諸相
『信州加澤郷薬湯縁起』小考/『三国三社権現縁起』の制作事情―土佐光芳画の縁起絵巻をめぐって―/羊太夫伝承の変奏/碓氷貞光伝承と寺社縁起/鹿島大明神の縁起物語/炭焼藤太伝承と在地縁起
第二部 物語・説話の生成と展開
第一編 唱導説話の生成と展開

『和泉式部縁起』の成立/『聖徳太子の本地』の成立/『鹿島合戦』の世界 /「濡れ衣」説話の展開/「枝折山」説話の呪歌/「断金の契り」説話の展開
第二編 お伽草子の生成と展開
『俵藤太物語』の本文成立/『玉藻前』諸本をめぐって/『戸隠山絵巻』考 /『よしうち』とその周辺―お伽草子・古浄瑠璃の御家物諸編をめぐって―/本地物とお伽草子/お伽草子の和歌
あとがき
書名・作品名索引



検索ページへ

五十音書名一覧へ

(C)Copyright 2002 MIYAISHOTEN CO.,LTD. All rights reserved.