書名 いくさの歴史と文字文化
シリーズ名 三弥井研究叢書
編者 遠山一郎・丸山裕美子
本体価格 2500円
ISBN978-4-8382- 3192-8
発行年月 平成22年3月
判形・製本 四六判・並製
在庫情報

本書は、日本・朝鮮・中国といった東アジアの国々の七世紀におけるいくさの歴史とその後の文字文化、漢字の展開を、各国の研究者が一堂に会して検証。さらには八世紀の律令国家の成立、すなわち日本の成立を、唐の朝鮮侵攻、白村江の戦いの敗戦から壬申の乱に至るいくさの歴史から解読。律令国家の成立には、外交と文書行政推進のため東アジア共通語である漢字の受容と普及が不可欠であり、白村江の戦いの敗戦は、漢文文化を急速に進展させたことや、さらに国家として固有の文化を持つ必要性から「歌」の様式の整備が行われ、漢字から仮名が生まれ、和歌に対して、漢詩と並ぶ位置づけが行われたこと、いくさの歴史と文字文化を象徴する『万葉集』防人歌と、防人の旅をも考察。

【目次】
【基調講演】七世紀東アジアの戦と日本の成立(笹山晴生)/第一部 唐前期における戦争と兵制(孟 彦弘(翻訳 吉永匡史))/白村江戦場の位置と地形について(李 相勳(翻訳 方国花))/白村江の戦をめぐって(倉本一宏)/七世紀の戦と律令国家の形成(丸山裕美子)/第二部 白村江敗戦前後の日本の文字文化(犬飼隆)七世紀における文字文化の受容と展開(鈴木 喬)/古代朝鮮半島と日本の異体字研究―「部」の字を中心に―(方 国花)/いくさが投げかけた影―額田王と天智天皇との万葉歌―(遠山一郎)/防人のたび(身ア 壽)/関連文献一覧/大化の改新(乙巳の変)・壬申の乱関係系図/「七世紀東アジアの戦と日本の成立」関係年表



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