書名 中世劇文学の研究
シリーズ名 三弥井研究叢書
著者 小林健二 著
本体価格 15000円
ISBN4-8382- 3084-2
発行年月 平成13年2月
判形・製本 A5判・上製
在庫情報
従来、並立して論究されることのなかった能と幸若舞曲を、同一の物語、伝承世界を土壌とする背景に着目し、双方の室町期文芸史に置ける位置付けを解明する。特に、双方の絵入り本としての享受の解明は、芸能の絵画化に関する新たな研究である。
【目次】
序論 能と幸若舞曲―方法論への視座
第一部 能
第一篇 田楽能―劇能の胎動
『貞和五年春日社臨時祭次第』に関する諸問題/田楽能《廉承武の猿楽》考
第二篇 能―作品の諸相
能《昭君》考/能《護法》考/能《小林》考/能《壇風》考/能《人形》考/《江野島》考/能《玄象》考/《住吉詣》考
第三篇 能―形成における説話的背景
名取老女熊野勧請説話考/『和州布留大明神御縁起』と能《布留》/弘法大師小野小町教化説話と能《卒都婆小町》
第四篇 能―絵画的展開
能の絵巻と絵本/「すみた川のさうし」絵巻を読む/「三井寺絵巻」考
第五篇 狂言―書誌学的考証
古版本の「間の本」考/大蔵虎清本の呪歌
第二部 幸若舞曲
第一篇 幸若舞曲―作品の諸相
満仲譚の展開/幸若舞曲「和泉か城」考/幸若舞曲「未来記」考
第二篇 幸若舞曲―詞章の流動と固定
固定前の幸若舞曲に関する一考察/幸若舞曲詞章の流動性についての試論
第三篇 幸若舞曲と語り物
「山鹿物語」の語り物的性格/「山鹿物語」と幸若舞曲「信太」「百合若大臣」
第四篇 幸若舞曲―絵画的展開
幸若舞曲の絵入り本/絵入り版本「舞の本」の挿絵の形式/「舞の本」の挿絵の展開
資料篇 大方家蔵『能・狂言・舞等名寄』
あとがき・索引(曲名・人名・書名)



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